テサロニケの信徒への手紙二 3章1~5節
「祈ってください」
祈りが重要なことは聖書に登場する人たちが、様々な形で語っています。例えばノアもアブラハムもモーセもダビデも預言者たちも12弟子たちもパウロも、名前が出てこない人達も、そしてもちろんイエスさまもみんな祈りを大切にしています。そして神さまがその祈りを聞かれていることも書かれています。
パウロは今日の個所でテサロニケの信徒たちに、「わたしたちのために祈ってください」と、執り成しの祈りを求めていました。前回の個所、2章16~17節でパウロは、テサロニケの信徒たちのために執り成しの祈りをささげていました。「わたしたちの主イエス・キリスト御自身、ならびに、わたしたちを愛して、永遠の慰めと確かな希望とを恵みによって与えてくださる、私たちの父である神が、どうか、あなたがたの心を励まし、また強め、いつも善い働きをし、善い言葉を語る者としてくださるように」。このようにパウロは、テサロニケの信徒たちのために祈っていたのです。そのパウロが今日の個所では、「終わりに、兄弟たち、わたしたちのために祈ってください」とお願いしているのです。
パウロは祈りの課題として、「主の言葉が、速やかに宣べ伝えられ、あがめられるように」と、「わたしたちが道に外れた悪人どもから逃れられるように」の二つを挙げています。パウロはこの手紙を執筆していたころ、コリントにいたと考えられますが、そこでも主の言葉が速やかに宣べ伝えられ、崇められるように祈ってほしいと言うのです。そしてパウロたちに反抗して、危害を加えようとする者たちから逃れることができるように、祈ってほしいと、パウロは言うのです。
使徒言行録17章以降によると、パウロはテサロニケからアテネやコリントに移ったとき、テント造りの仕事をしながら、安息日ごとに会堂で論じ、ユダヤ人やギリシア人の説得に努めていました。この頃、なかなか福音宣教は進展しなかったようです。しかし、転機が訪れます。シラスとテモテがマケドニア州からやって来て、パウロは御言葉を語ることに専念することができるようになったのです。そしてコリントの多くの人々が、パウロの言葉を聞いて信じて洗礼を受けたのでした。このようにして、主の言葉はコリントにおいても速やかに宣べ伝えられ、あがめられるようになったのです。この背後には、テサロニケの信徒たちの執り成しの祈りがあったはずです。テサロニケの信徒たちがこの手紙のパウロの願いを受けて、一生懸命祈っていたはずです。その執り成しの祈りによって、コリントでも神さまがあがめられるようになったのです。パウロの祈ってくださいという命令を、願いを、テサロニケの信徒たちは実行していたのです。そしてパウロは、テサロニケの信徒たちが、これからも実行してくれるに違いないと主によって確信していたのです。
ところでパウロは、パウロたちのために祈ることによって、テサロニケの信徒たちが強められ、彼らもまた守られると言いました。真実であるイエスさまが、パウロたちを悪人どもから逃れさせてくださり、テサロニケの信徒たちを悪い者からも守ってくださるのです。
真実な方である神さまは私たちに信仰を与え、祈ることを教え、そしてその祈りによって強めてくださるのです。私たちも日々の生活の中で、そして礼拝の中で神さまに祈りを献げます。時には祈れないほどつらいこともあります。そんな時こそ互いに祈りあいましょう。神さまは必ずその祈りを聞いてくださいます。私たちには神さまの子として歩み、祈ることが赦されているのです。
